2023年8月22日 独立行政法人国民生活センター公表 見守り新鮮情報第460号等より
「いわゆる健康食品」(健康に関する効果や食品の機能等を表示して販売されている食品であって、保健機能食品でないものをいう)については、近年その利用が増えています。しかし、ダイエット用健康食品による死亡を含む、多くの健康被害事例が報告されるなど、摂取に当たっては国民がそれぞれの食生活の状況に応じた選択をし、適切に利用する必要があります。
相談事例
健康食品を購入し、数日食べたところ激しい腹痛と下痢を繰り返した。かかりつけ医に相談すると健康食品が原因ではないかと言われ、食べるのをやめると腹痛も下痢も治まった。販売店は「下痢を起こすような材料は入っていない。悪いものが身体から出ただけ」と言う。(70歳代)
消費者へのアドバイス
★健康の維持・増進の基本は、「栄養バランスのとれた食事、適度な運動、十分な休養」です。健康食品を摂る選択をする前に、今の自分にとって本当に必要かをよく考えましょう。
★健康食品を複数利用したり、医薬品的な効果を期待して利用したりしないようにしましょう。
★自己判断での医薬品との併用は避け、不調を感じたら必ず医師や薬剤師などに相談しましょう。
★一般的に「好転反応」と呼ばれるような、体調が良くなる過程で不調の症状が出たり、体調がより悪くなったりする現象は、科学的には存在しません。体調が悪くなるのはその健康食品が身体にあっていない証拠です。体調に異変を感じたらすぐに使用を中止しましょう。
★「健康食品」に関する個別の規格基準はなく、その形状(錠剤、カプセル状など)や食経験の有無等に着目した安全性確保のための措置が講じられています。