2021年10月8日 独立行政法人国民生活センター公表 消費者トラブル解説集等より
未成年者が親の同意を得ずに契約した場合、民法で定められた「未成年者取消権」によってその契約を取り消すことができます。しかし、オンラインゲームでは未成年者が契約したことを証明することが難しく、必ず取り消されるとは限りません。
質問
小学生の息子が、親のスマートフォンを使ってオンラインゲームで遊び、高額な課金をしてしまいました。子どもが無断でやったことなので、請求を取り消してもらえないのでしょうか。
解説
★スマートフォンのオンラインゲームの課金は、一般的に、プラットフォームのアカウントを通じて行われます。課金の取消しを申し出る場合は、課金をしたアカウントからプラットフォーム事業者に問い合わせます。プラットフォーム事業者のホームページを見て、問い合わせ方法を確認しましょう。
★ただし、保護者のスマートフォンで課金したという場合、子どもが操作していたとしても、課金したアカウントが保護者のものであれば、保護者の判断で課金したとみなされ、取消しが認められないことがあります。
★プラットフォーム事業者が取消しを認めなかった場合には、ゲームの提供会社に問い合わせをすることもできます。ゲーム提供会社においても事実確認を行うことがありますが、子どもが課金したと証明することが難しいため、取消しが認められないことがあります。
ひとこと助言
★使っていないスマホでも、インターネットにつながると簡単にクレジットカード決済できることがあります。子どもが予測できないパスワードを設定するなど、対策を講じましょう。
★子どもによるオンラインゲームのトラブルは低年齢化しています。子どもは親の想像以上に簡単にスマホを操作できるものです。親子で使い方のルールを話し合いましょう。
★保護者のアカウントで子どもに利用させず、保護者のアカウントで子どものアカウントを管理、保護できるように「ペアレンタルコントロール」を利用しましょう。
★スマートフォン端末では、保護者のアカウントで子どもに利用させる場合、保護者が子どもの「課金を防ぐ」「課金に気づく」ために、事前に保護者のアカウントの設定を確認しましょう。