見守りねっと
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高齢者がターゲットに
最近,悪質商法の話題がマスコミをにぎわしています。ありもしない投資話,頼んでもいない商品の送りつけ,強引な訪問販売,貴金属等の押し買い等,手口も様々ですが,狙われているターゲットの多くは,高齢者です。
実際,広島県内の消費生活相談窓口(県及び各市町に設置)で受け付けた相談のうち,65歳以上の方に係る相談は平成20年度の3,825件から平成24年度は5,596件と46%も増加しています。
この間,相談の全体件数は33,489件から26,864件へと約25%減少しており,高齢者に関する相談のみ急増しています。高齢者の消費者被害の防止は喫緊の課題と言えます。
なぜ高齢者がターゲットになるのか
高齢者は,被害に遭っても家族や世間体を気にして相談しない場合が多く,また,被害に遭っていること自体に気づきにくい場合があります。
また,高齢者の抱いている「孤独」「健康」「お金」(3K)への不安は悪質事業者の付け込むすきとなります。特に,生計を年金に依存する高齢者にとって,お金はとても大切であり,高齢者の「お金を守りたい,できれば増やしたい」という気持ちが弱点となってしまいます。
やさしく親切に声をかけられて懇意になると必要のないものまでつい買ってしまう,立派なパンフレットでもっともらしく説明されると信用して投資してしまう,脅しを含んだ強引な勧誘が怖くて仕方なく契約するなど,プロである悪質事業者に高齢者だけで太刀打ちすることはとても難しいことなのです。
「気づいてあげられるか」がポイント
高齢者にとって相談窓口に相談することはとても勇気のいることです。高額な契約を後悔し,一人で悩んでおられる場合もあります。また,高齢者にとって,高齢者の家族は往々にして最もそうした悩みを打ち明けにくい存在です。そこで,民生委員さんや介護関係者をはじめ,高齢者に身近な方々が消費者被害の兆候に気づき,あるいは日常的に啓発をしていただくことが被害の防止にとても役立ちます。
気づくためには,いくつかポイントを知っておく必要がありますが,難しいことではありません。
被害発見!どうすればいい? 〜被害の早期救済のために〜
消費者被害に気づいたら
高齢者の気持ちを汲みつつ,できるだけ早く各市町又は県の相談窓口に御連絡ください。資格を持った専門の相談員が対応します。
(専門の相談員が配置されていない窓口もあります。)
各消費生活相談窓口はこちらから
消費者被害は個人の被害にとどまらない
被害に遭っても誰にも相談せず,泣き寝入りしてしまっては,悪質事業者はますますはびこるばかりです。一人の被害は次の被害を生みます。
消費者被害は,家族や近隣との人間関係にも悪影響を及ぼし,高齢者等の孤立を深める場合があります。
被害に遭った財産は,本来は地域の商店等で有意義に消費されていたものかもしれません。
だから、消費者被害は地域の損失。地域の力で悪質商法を撃退しましょう!
下記ガイドブックは、具体的なトラブル事例をとおして、消費者被害の気付き、高齢者・障がい者の方への声掛け、福祉部門と消費生活センター等の関係機関 の連携について説明をしています。