県内の活動紹介 〜地域や関係者の取組〜
広島市吉島地域包括支援センターの取組
地域包括支援センターは、高齢者の方が住みなれた地域で安心して暮せるよう、保健、福祉などさまざまな面から総合的に支える機関です。主任ケアマネジャー、社会福祉士、保健師などの職員が、それぞれの専門性を生かしながら互いに連携を取り、総合的に高齢者を支えます。
今回、広島市吉島地域包括支援センターのセンター長、加藤章子さんに地域包括支援センターの活動内容や消費者被害についてのお話を伺いました。
吉島地域包括支援センターでは、主任ケアマネジャーの加藤センター長と社会福祉士さん、保健師さん、介護保険ケアプランナー2名の計5名が、互いに協力し合って、地域の高齢者の支援を行っています。
地域包括支援センターの主な役割、活動
★介護予防
・介護保険に関する相談や申請・予防ケアプランの作成
・高齢者がいつまでも元気で、自分らしく生活できるよう、「閉じこもり予防教室」「転倒防止教室」「認知予防教室」などを毎月開催
★高齢者の虐待防止と権利擁護、成年後見制度の利用支援
★高齢者や家族からの総合相談窓口
・ごみ出しが難しい、食欲がない等、衣食住に関する、さまざまな相談に対応
・消費者被害に関する相談も
★地域の関係機関とのネットワークづくり
・ケアマネジャーへの支援や助言
・さまざまな職種や機関との連携
(社会福祉協議会・介護サービス事業所・市・区・警察・消費生活センター・医療機関等)
・民生委員さんや町内会の方との情報交換
消費者被害について
・消費者被害で、最近多い相談は、パンフレットが送られてきた後に投資を勧める電話がかかるというもの(いわゆる「買え買え詐欺」)。民生委員さんや、ケアマネジャーを通じて情報が入ってくることが多い。高齢者の方は、被害に遭っていなくても、不審な電話がかかってきただけで不安に思ってしまうので、「消費生活センターに相談しましょう。」と一緒に電話をかけることもよくある。
・消費者被害の情報は、広島市を通じて、他の地域包括支援センターと情報共有が出来ており、他の地域で起こった身近な情報も入ってくるため、サロンや教室など、地域の活動の中で折にふれ、話題にしている。
・高齢者の方には、「何か勧誘されたら、うそでもいいから、『家族に電話してから。』と言うように」と言っている。自分たちも気にかけていかないといけないし、高齢者の方にはいつも、しつこいくらいに言っておかなければと思っている。
お忙しい中、お話をしてくださった加藤さん、ありがとうございました。
加藤さんはまた、「高齢者の見守りは、一番近くの家族、そして近所の方、民生委員、町内会等が中心になって、自分たちの地域は自分たちで守っていき、それを、関連機関が支えていくのが大切。一人の高齢者の方にできるだけたくさんの方が関わっていってほしい。」とおっしゃっておられました。本当にそのとおりと思います。
民生委員・ケアマネジャーの方々も、地域包括支援センターをはじめ、様々な機関と連携し、相談しながら高齢者の方を支えていくことが出来れば心強いですね。