★見守りのポイント(11) 障害者の消費者トラブルvol.1
消費生活相談窓口には障害者の消費者トラブルに関する相談も寄せられています。
障害者の消費者トラブルを防ぐためには、ご本人への情報提供を十分に行うと共に、ご家族やまわりの方々も日頃から様子を気にかけていただくことが大切です。
障害者の消費者トラブルを防ぐために周りの方々が、「どのような場面で」「何をしたらよいか」を消費者庁の資料からご紹介していきます。
部屋に見慣れない大きな段ボール箱が・・
(消費者庁 障害者の消費者トラブル見守りガイドブックより)
★事例
ホームヘルパーのAさんは、視覚障害のあるBさんの家事援助をしています。
ご自宅にうかがったとき、部屋に「英語教材」と書かれたダンボールが置いてありました。気になって聞いてみると、ご本人は海外旅行に行きたいので、英語の勉強をしたいと思っていたところ、業者から電話があり、テープによる英会話と点訳を2万円で購入できると言われたので、電話口で契約をしたようです。
確認のために一緒に開けてみると、中にテープと教材以外に、テープを聞く機械や辞書が入っており、30万円近くの請求になっていました。契約書も細かい字でびっしりと書かれ、点訳もされていません。
解約したいという意思を確認したAさんは、所属の事業所に連絡しました。
事業所から連絡を受けたケアマネジャーは、ご本人に付き添って消費生活センターで一緒に話を聞きました。
★気づきと対応のポイント
・視覚障害のある方の場合、契約内容等の情報を確認することが困難なため、ご本人の意思と契約内容に相違がないか一緒に確認するなど、支援が必要なことがあります。
・ホームヘルパーがかかわる場合、所属の事業所の判断に従い、ケアマネジャーを通じて消費生活相談窓口に相談しましょう。