県内の活動紹介 〜地域や関係者の取組〜
広島県地域女性団体連絡協議会が高齢者の消費者被害の防止について
世羅町で研修会を開催
この研修会を開催された広島県地域女性団体連絡協議会さんは、県内の地域女性団体の連絡機関として、「男女共同参画による活力と個性豊かな地域社会の創造」を目指し、様々な活動を行っておられます。
今回は、高齢者の消費者被害を中心に「かしこい消費者とは」をテーマとして、 「2013年度北部ブロックリーダー研修会」を10月22日、世羅町にて開催されました。
研修会は、広島県警察本部減らそう犯罪情報官の岡崎さん、広島弁護士会の山崎弁護士による講演や地元の有志からなる劇団「いきいきシニア・小国」による寸劇、フリータイムさんのコントなど、わかりやすく内容も充実したものでした。
広島県警察本部減らそう犯罪情報官の岡崎玲史さんの講演を聞きました
特殊詐欺の被害額は平成24年度、全国で364億円、一日1億円の被害がでているということです。今年度の上半期は、件数・被害額ともに前年度を上回っています。広島県警の岡崎玲史さんが、騙される心理、騙されないためにはどうすれば良いのかについて次のように紹介してくださいました。
■人はなぜ騙されるのか?
・人は誰でも「お金が欲しい」「健康になりたい」「長生きしたい」と欲を持っている。
・詐欺は『突然』やってきて、『時間的に切迫した状況』を作りだされるので暗示にかかってしまう
『人の心は案外もろく、『誰でも騙される』可能性があるのです。』
■騙されないためには!!
・「まさか!自分に」ではなく「きっと自分にも来るもの」と心の準備をしておく
・儲け話には心を閉じる
・知らない人の話に、そもそも耳を貸さない
・身を乗り出さない・確認する
『被害の防止は「即断」より「相談」』 というフレーズを紹介されました。
覚えていると役立ちそうです!!
フリータイムさんのコントです
フリータイムのお二人が、特殊詐欺を題材にコントで楽しく詐欺の手口を紹介してくださいました。
・「なりすまし詐欺」~息子と偽って、不倫の示談金を騙し取る
・「かならず儲かるに要注意」~これが金融詐欺の手口です
・「ATMで還付金を受け取れます」 など。
さすがはプロです。会場がグッと盛り上がりました!!
そして「いきいきシニア・小国」の皆様による寸劇の登場
地元の有志を団員とした「いきいきシニア・小国」の皆様が、実際に世羅町であった・融資詐欺・結婚紹介詐欺・なりすまし詐欺・買え買え詐欺等の事件を紹介した寸劇や、会社のお金を横領してしまった孫を騙った、なりすまし詐欺の寸劇を披露してくださいました。
「いきいきシニア・小国」の皆様のほのぼのとした演技に、会場はなごみながらも、大切なことはしっかりと学びました。
世羅町では、困った時に助け合える近所づきあいを作っておくことが何より大切だと考え、「地域力のある地域」を目指しているそうです。世羅町の取組については、別の機会に詳しく紹介します。
最後は弁護士の山崎義明さんの講演です
弁護士の山崎義明さんからは、消費者被害の手口の紹介・被害に遭わないための対策・万が一、契約をしてしまったときのクーリング・オフ等のお話をしていただきました。
山崎さんからの「ひ・と・こ・と」を紹介します。
「財布を守る」秘訣
『さ』 誘い文句にのせられないで
『い』 家の戸、財布にしっかり鍵かけて
『ふ』 不審な人には注意して
『を』 お断り上手になりましょう
『ま』 まずは、家族や消費生活センターに相談
『も』 もしもの時に備えて、成年後見制度を利用
『る』 留守番、一人暮らしもこれで安心
研修には、北部ブロックのリーダー約100名が参加され、皆様とても熱心に耳を傾けていらっしゃいました。高齢者の消費者被害については、報道で何度も耳にしているとは思いますが、劇仕立で見ると現実感がありました。講演も合わせて、何度も何度も注意喚起することにより、消費者被害の大切なポイントが研修者の皆様の記憶にも残ったのではないでしょうか。
高齢者の見守りに携わられている皆様も、是非こうした研修会を企画されてみてはいかがでしょう。
消費者ネット広島では、研修会のお手伝いもしておりますので、お気軽にご相談ください。