県内の活動紹介 〜地域や関係者の取組〜
広島市消費生活出前講座が「宇品ことぶき学園大学」で開催されました
広島市消費生活出前講座は、公益社団法人広島消費者協会が広島市から委託を受け、広島市内の地域団体からの要望により、講師を派遣し、消費者問題についての講習会を開催するものです。
今回は、9月25日に、(公財)広島市文化財団宇品公民館が実施する、高齢者の生きがいづくり、ふれあいの場、生涯学習の場のための「宇品ことぶき学園大学」において、広島市消費生活出前講座講師の土井敬子さんが「なりすまし詐欺」について講演され、約100名の学園生の皆様が参加されました。
「なりすまし詐欺」について
講師 広島市消費生活出前講座講師 土井敬子さん
実際に詐欺に遭いお金を支払ってしまった人のほとんどが、特殊詐欺のことは知っていましたが、自分が被害に遭うとは思っていなかったそうです。
学園生の皆様に「だまされ度チェック」を行うと、ほとんどの方がだまされてしまいました・・ 「人は誰でもだまされる」ということを実感されたようです。
「人は誰でもだまされる。自分もだまされるかもしれない」と警戒しておくことが大切です。
◆広島県内での事例紹介
★広島県で最近多いのは、医療費還付金詐欺。
社会保険庁や市役所職員を名乗り、医療費還付を名目にATMからお金を振り込ませる。
★「国勢調査」や「マイナンバー制度」等、最近の話題に関する詐欺の電話にも注意が必要。
★「老人ホームの入居権を譲って」「名義貸しは違法」などと、犯人が複数の役回りを分担して巧みにだます詐欺被害では被害額が高額。
◆だまされないためには
・「お金振り込め」「お金送れ」は全て詐欺だと思う。
・「携帯電話の番号が変わった」と言われたら、必ず元の番号へ確認する。
(最近は携帯番号ポータビリティにより、あまり携帯電話の番号は変わらない。)
・留守番電話にしておくと、犯人は録音を嫌うため、被害防止には効果的。
・周囲の気づき、見守りが大切。情報を地域の方々へ伝えて欲しい。
・一人で悩まない。困った時には、地域包括支援センター、警察、消費生活センター等へ相談する。
◆消費者ホットライン「188(いやや)」の紹介
局番なしの「188」へ電話をかけると、最寄りの相談窓口につないでもらえる。
「おかしい」と思ったら、相手の指定する番号ではなく「188」へ連絡をする。
◆クーリング・オフについて
高齢者の被害の多い訪問販売・電話勧誘販売・訪問購入については、いったん契約してしまっても、定められた期間(8日間)内であればクーリング・オフにより無条件で契約を解除できます。
他にも特定継続的役務提供(8日間)、連鎖販売取引(8日間)、業務提供誘引販売取引(20日間)に適用される場合があります。
[クーリング・オフの方法]
1.ハガキなどの書面で通知を発信。簡易書留など記録の残る方法で郵送。
2.「契約を解除する」旨を記入し、既払い金の返金、商品の引き取りなどを求める。
3.ハガキの場合は、両面のコピーを取る。
4.クレジット契約をした場合は、クレジット会社へ同時に通知する。
5.ハガキのコピーと郵便局の受領書は5年間保管する。
クーリング・オフ期間を過ぎていてもあきらめないで、「188」へ相談をする。
「宇品ことぶき学園大学」では、講演の前に、「宇品ことぶき学園大学学園歌」を皆で歌います。
♪日頃の苦労も うちわすれ
今日も楽しく 公民館で
世界を学ぼう 百までも
宇品ことぶき学園大学 ♪♪
歌の通り、学園生の皆様は、「宇品ことぶき学園大学」で、歌を歌い、笑い、学んでいらっしゃいます。
講師の土井さんのお話を、皆様「ウンウン」とうなずきながら、熱心に耳を傾けていらっしゃいました。「なりすまし詐欺」が自分達の身近でも起こっていることを感じていただけたようです。学園生の皆様一人ひとりが、講演の内容を周りの方へ伝えていただければ詐欺の被害防止に繋がります。堅苦しいことでなく、「こんな話聞いたよ」と近所でどんどんおしゃべりをしていただきたいと思います。