県内の活動紹介 〜地域や関係者の取組〜
呉市消費者協議会「消費者劇団ダマサレンジャー」の活動紹介
呉市消費者協議会では、平成25年秋、消費者被害防止のための啓発活動の一環として、「消費者劇団ダマサレンジャー」を結成しました。平成26年1月より悪質商法や詐欺などの被害防止のための演劇啓発活動を開始し、主に呉市内のサロンを中心に公演を行っています。
今回は平成26年12月11日、呉市社会福祉協議会主催、「すこやかサロン」での公演を紹介します。
◆呉市消費者協議会「ダマサレンジャー」寸劇
★劇場型 買え買え詐欺
高齢者、花子さんの家にピンク色の封筒が届いた後、株式会社Aから電話がかかってきます。
株式会社A:「B社からピンク色の封筒が届いていないですか?」
花子さん:「届いていますよ」
株式会社A:「その封筒は、呉市に新しくできる老人ホームの入居権で、選ばれた人にだけ届いています。あなたが必要ないなら権利をゆずってください。決してご迷惑はおかけしません」
花子さん:「お役に立てるなら、いいですよ!」
人の良い花子さんは承諾してしまいます。
数日後・・
B社:「当社の老人ホーム入居権にお申込みいただきましたが、お金が振り込まれていません。今日中に1000万円振り込んでもらえないと契約違反で訴えますよ」
花子さん:「株式会社Aは迷惑かけないって言っていたのに。訴えるなんてどうしたらいいのかしら・・困ったわ~」
「カラーン、カラーン」とベルの音とともに解説者が登場。
「困ったことになってますね~!では、一緒に考えましょう」
(解説者)
・このような何人もの人が登場する詐欺を劇場型勧誘といい、最近よくある手口です。
・今の劇に出てくる「株式会社A」と「B社」はグルになっています。実際には2人だけでなく、もっとたくさんの人が登場するので、「私は騙されない」と思っている人でも、つい信じてしまうのです。
・さて、花子さんはこれからどうしたら良いでしょう?
こんな時は何もしないことです。決してお金を振り込んではいけません。
そして、送られてきたパンフレットを持って消費生活センターに行きましょう。
★オレオレ詐欺
高齢者のところに息子をかたった人物から「女の人を妊娠させてしまった。示談金100万円をレターパックで送って」と電話があり、急いで郵便局に向かう途中、近所の人に声をかけられる。「ちゃんと息子に確認せんといけん!」「レターパックで送るのはおかしい!」と言われ、危ういところで詐欺にあわずにすむ。
(解説者コメント)
・最近の手口は、振込ではなく「レターパックや宅配便で現金を送れ」「友人が家に取りに行く」などと変わってきているので、注意しましょう。
・相談することが大事。身近な人には恥ずかしくて相談できないと思うなら、民生委員さんや、消費者センターに電話をしてください。
他にも「健康食品の強引な送り付け」や「宝石の訪問買取」の寸劇がありました。
◆呉市消費者協議会 会長の清田清美さんの挨拶
毎日のように悪質商法や詐欺のことが、新聞やテレビで話題になっています。呉市も例外ではなく、たくさんの相談が寄せられています。
「ダマサレンジャー」の芝居を見て、より身近に感じていただけたら嬉しいです。
また、皆様の近所や知り合いの人の家に、同じ業者の人が頻繁に出入りしているなど、「おかしいな」と思う事があったら、「よけいなお世話かな?」と思わずに、民生委員さんや消費生活センターに連絡をしてください。皆が協力して、犯罪のない町にしていきましょう。
呉市消費者協議会「ダマサレンジャー」に関する問合わせ・申し込み先
呉市消費者協議会事務局(呉市役所市民課)
TEL 0823-25-3222/FAX 0823-25-3013
※出張公演は呉市近郊に限らせていただきます。
「ダマサレンジャー」の公演は、演じる方も参加者の方も一体となって「どうしたら騙されないか」を勉強していきます。寸劇終了後、「このような経験をされた方?」の問いかけに、「偽物の着物を買わされた」、「リサイクルショップから電話がかかったが、「ありません」と断った」など、たくさんの発言がありました。一緒に考える事によって、より身近に消費者被害を感じられたようです。
呉市消費者協議会「ダマサレンジャー」は、発足から1年、公演回数は15回を超え、現在も多くの出演要請が寄せられています。高齢者が悪質商法や詐欺などに巻き込まれないよう、被害の未然防止、早期発見につながるよう、今後も「ダマサレンジャー」の啓発活動に期待します。