高齢者の餅による窒息事故に気を付けて!
-年末年始は餅による窒息事故が増えます。注意して餅を食べましょう-
2013年12月18日 消費者庁 発表資料より
窒息の事故は家庭内で起こることが多く、特に餅による窒息事故は高齢者に非常に多く発生しています。また、年末年始に餅を食べる機会が多いため、12月、1月に事故が集中しています。
こうしたことから、高齢者に餅での窒息事故が起こりやすい理由について専門家に知見を伺ったところ、餅の特徴と、高齢になると起こる喉等の変化により窒息につながりやすいことが分かりました。事故防止のポイントを確認していただき、安全に餅を食べて楽しいお正月を迎えてください。
消費者へのアドバイス
-高齢者が餅を食べる際に御注意いただきたいこと-
◆高齢者の口内や喉等の特徴と、餅の特性について
・高齢になると、そしゃく力や飲み込む力が低下し、食べた物をしっかりかんでスムーズに飲み込むことが難しくなります。
・餅は、口や喉の温度によって餅の温度が下がるとくっつきやすくなります。
・餅が喉に張り付くことを防ぐためには、口の中でしっかりかんで唾液とよく混ぜることが重要です。
◆餅を食べる際に注意していただきたいこと
1. 冬の寒い朝の一口目には十分注意が必要です!
朝起きてすぐには、口の動きもスムーズではありません。また、寒い時期は温かい餅でも食べている間に硬くなりやすくなっています。餅をしっかりかんで食べられるように、食事の前に会話をすることなどにより口の準備運動をしたり、スープ等の滑らかなもので喉を潤してから、食べましょう。
2. 餅を小さくするだけでなく、さらに口の中でよくかんで食べてください!
せっかく小さく切った餅もそのまま飲み込んでしまっては、餅が喉の中で再びくっついてしまうこともあり、小さくした効果が十分生かせません。口の大きさに合わせた少な目の量を口に入れ、餅に唾液を十分含ませられるよう、口の中でしっかりとかんで食べましょう。
3. 口の中の分が飲み込めてから、次の一口を!
しっかりかんだ後、口に入っている分が飲み込めてから、次の餅や他の食べ物を口の中に入れましょう。よくかまないうちにお茶等で流し込んではいけません。
万が一事故が起きてしまったときの参考
窒息事故が起きた場合、窒息した人には喉に手を当てて呼吸ができなくなったことを示す動作(チョークサイン)がみられます。餅を食べているときにこうした動きがみられたり急に顔色が悪くなってしまったときなどは、窒息が疑われます。こうした場合には、救急へ通報(119 番)を行い、速やかに応急手当を行ってください。
※万が一事故が起きてしまったときの応急手当の方法については、下記PDF資料の最後のページに掲載されています。