「自分は大丈夫」は危ない!災害時の心理
国民生活センター発行 2020年版くらしの豆知識より
災害の発生が予想され、警報等により避難を呼びかけられた場合でも、私たち人間は必ずしも迅速に避難を始めるとは限りません。なぜ、避難行動が遅れてしまうのでしょうか。
なぜ「自分は大丈夫」と思ってしまうのか。
★私たちは、異常気象や災害の予報を聞いても「このくらいは普通の 範囲内だ」と考える傾向があります。物事を普段の生活の範囲内で理解したい、という気持ちがあるからです。
★他の地域が被災したという情報を見聞きしても、なぜか「自分だけは大丈夫」と思い込んでしまいます。自分のことは楽観的に考え、自分は他人よりも運が良いと思っているのです。
★いったん「大丈夫」と思ってしまうと、「前回大丈夫だったから」「あの防潮堤があるから」などと、自分の考えを補強する証拠を見つけて、安心してしまうのです。
★私たちは、どうすべきか悩んだときに、まわりの人が逃げないから自分も 逃げないという、他者と同じような行動をしようとする傾向があります。
自分の中の「危険スイッチ」を入れる
★「自分は大丈夫」という気持ちが、普段の心の安定につながっているのですが、災害の発生が予測されるときには、この心理を振り払って自分の中の危険スイッチを入れ、いち早く避難行動を取ることが重要です。
★人間の心理を理解したうえで、日頃から避難訓練等を行い、いざというときに素早く行動できるように備えましょう.
(2020年版くらしの豆知識より)