電動のこぎりの使い方に注意!
-誤って身体の一部を切断する事故が起きています-
2019年7月5日 消費者庁 発表資料より
庭木の剪定や木材等の切断に使われる電動のこぎりは、ホームセンターやインターネット通販などを通じて、個人でも簡単に購入できる電動工具です。しかし、電動のこぎりは、使用方法を正しく理解して作業しないと、突然思わぬ方向に動くことがあり、誤って自分の手や指を切断するという重大な事故につながることがありますので、注意が必要です。
電動のこぎりによる事故事例
【事例1】電動のこぎりの操作を誤り、右大腿部を切った。 (2019年 70歳代 男性)
【事例2】庭の木を電動のこぎりで伐採中に、誤って左手の薬指を切断した。 (2016年 70歳代 男性)
【事例3】自宅で木材を電動のこぎりで切断中、木材の固定が甘く、切断中に木材が跳ねてしまい、木材の角が左手小指に当たり骨折した。 (2016年 50歳代 男性)
電動のこぎりの特徴
★電動のこぎりの種類
【電動のこぎり】
通常ののこぎりのように刃が前後に往復して材料を切断するタイプの電動のこぎりです。 庭木の剪定や、木材、プラスチック、金属等を大まかに切断するのに向いています。
【電動丸のこ】
円盤状の刃が回転して、材料を切断するタイプの電動のこぎりです。 板をまっすぐ直線状に切断するのに向いています。ただし、材料を確実に固定できない、庭木などを切断するのには向いていません。
★キックバック現象
・キックバックとは、電動工具の刃などの作動部分が材料に負けて、作動部分が動かなくなってしまい、その結果、作動部分が動く代わりに、電動工具本体や材料の方が暴れてしまうことです。また、電動工具が暴れることによって、刃に無理な力がかかって、刃が折れて飛ぶこともあります。
・キックバック現象が起こった際、作業者が意図しない方向へ、電動のこぎり本体が突然飛ばされるので、大きな事故の原因となります。
<キックバック現象による事故を防ぐために>
・切断中に材料が反ったりたわんだりしないよう、固定できる場合には材料をクランプや万力などで固定し、電動のこぎり本体は確実に保持して作業することが重要です。
・刃が詰まって動かなくなったときは、無理に刃を材料に押し付けたりせずに、スイッチを切り、のこ刃の動きが止まってから、材料から刃を抜きましょう。のこ刃が動いたまま持ち上げると強い反発力が生じ、けがの原因になります。
電動のこぎりを安全に使用するために
(1)製品を使用する前には取扱説明書を必ず読みましょう
電動のこぎりは、誤った取扱いをすると、死亡や重傷など重大な事故につながる可能性の高い製品です。使用する前には必ず取扱説明書を読み、その製品の特性や正しい操作方法を十分に理解してから使用しましょう。
また「警告」、「危険」等の安全に関する注意項目も必ず読み、起きやすい事故や危険を想定した上で、慎重に使用するようにしましょう。
(2)意図しない方向に刃が跳ねる可能性(キックバック現象)を認識して慎重に作業しましょう
(3)作業は明るく整理整頓された場所で行いましょう
(4)作業は適切な服装で行い、防護めがね、防じんマスク、耳栓などの 安全防護具を利用しましょう
袖口が大きく開いた服、裾が広がっている服などは、電動のこぎりに巻き込まれる危険性があります。また、長い髪はまとめる、ネックレス等は外す、首にタオルをかけないこと等にも注意しましょう。
電動丸のこなどの回転部のある製品では、巻き込まれ防止のために「手袋・軍手ははめないで操作して下さい」と指示されている場合があるので、取扱説明書の指示に従いましょう。
(5)家族などへ声を掛けてから作業を開始しましょう
特に高齢の方が作業をするときは、家族などへ声を掛けてから作業を開始するようにしましょう。
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