誤った使い方が火災の導火線に!
~配線器具や充電ケーブルで火災、やけどが発生~
2019年2月28日 NITE(独立行政法人製品評価技術基盤機構) 発表資料より
2013年度から2017年度の5年間にNITE(ナイト)に通知された製品事故情報では、配線器具の事故は367件ありました。その中で、延長コード及びテーブルタップによる事故は276件と最も多く、配線器具の事故全体の約75%を占めています。その他にコンセント61件、マルチタップ16件の事故などが発生しています。事故の被害状況をみると367件のうち、235件(約64%)が火災を伴っており、また、死亡事故が6件発生しています。
配線器具の事故は誤った使い方などによるもので、正しく使われていれば防げた事故も多いと考えられます。ほこりをためない、コードを傷付けない、最大消費電力を超えて使用しないなど、使い方に注意して事故を未然に防ぎましょう。
事故事例
【事例1】延長コードを湿気が高く、ほこりが多い環境下で使用していたことから、延長コードの差込口の刃受け金具間に、ほこりなどの異物が付着して絶縁性が低下し、トラッキング現象(※)が生じて製品が焼損した。(2016年1月、福井県)
(※)付着したほこりや水分により電気の通り道(トラック)が生成され、異常発熱する現象
【事例2】事務所において、コンセント付きの収納棚に最大消費電力を超える電気製品を接続して使用していたため、コンセント部が焼損した。 (2017年3月、東京都)
配線器具の事故を防ぐポイント
★電源コードに無理な力を加えない。
★ねじり接続やビニールテープでの補修など、電源コードの改造や修理を行わない。
★最大消費電力を超えて使用しない。
★消費電力の大きな機器で延長コードを使用するときは、機器の取扱説明書を確認する。
★電源プラグはしっかり差し込み、ほこりなどがたまらないよう注意する。
★お手持ちの製品がリコール対象かどうか確認する。
◆スマートフォンなどで使用する充電ケーブルの事故
スマートフォンなどで使用する充電ケーブルの事故についても2013年度~2017年度の5年間に86件の事故が発生しています。
事故事例
【事例】充電中のスマートフォンと充電ケーブルとの接続部であるコネクターに異物が付着したため、ショートして異常発熱し使用者が指にやけどを負った。(2016年7月、大阪府)
充電ケーブルの事故を防ぐポイント
★充電ケーブルのコネクターに液体(汗や飲料水)や異物(金属片など)を付着させない。
★コネクターは接続の方向を確認して真っすぐに差しこみ、無理に力を入れない。
★変形したコネクターは使用しない。
★電源に接続した充電ケーブルのコネクターを身体に長時間、接触させない(※)。
(※)化学やけどに至るおそれがあります。
2019年2月28日 NITE(独立行政法人製品評価技術基盤機構) 発表資料はこちらから
ポスター「充電ケーブルがショートする事故」
(啓発用資料としてご自由にご活用ください。)