宅配買い取りサービスのトラブルが増加しています!
段ボールひと箱分でも数十円!?「手軽に高額査定」のはずが…
2017年11月9日 独立行政法人国民生活センター 発表資料より
「不要になった品物(本、衣類、ゲーム機など)を買い取ります」といったウェブサイト等をきっかけに、消費者が売りたいものを梱包(こんぽう)して宅配便で事業者に送付して査定、買い取りをしてもらう、いわゆる「宅配買い取りサービス」に関する相談が寄せられています。
宅配買い取りサービスは、梱包して送付するだけという手軽さの反面、「ウェブサイトの買い取り金額の例示を見て、高値で買い取られると思っていたら、かけ離れた金額が振り込まれた」「送ったはずの品物を紛失された」といった相談に見られるように、非対面取引特有のトラブルが発生しています。
宅配買い取りサービスについて(典型的な例)
※「宅配買い取りサービス」を行う業者は、店舗型のリサイクル業者等と同じく、古物商として盗品等の売買防止などを目的とした古物営業法の規制は受けますが、「特定商取引に関する法律」の対象ではなく、クーリング・オフ制度はありません。
相談事例
【事例】商品の「返送」にも「処分」にも費用を請求する取引条件と言われた
インターネットで見つけた「送料や査定費用等無料」の事業者に査定を依頼し、自宅にやってきた宅配業者に古本を渡した。しかし査定結果が0円で、返送にも事業者での処分にも費用が必要と言われた。申し込みの受付メールなどでは査定後の費用について説明されていない。査定結果の明細を求めても拒否され、「取引条件はウェブサイトに記載されている」と言われたが条件を承認した覚えはない。(60歳代 男性)
消費者へのアドバイス
1.宅配買い取りに向く商品と向かない商品があります
「宅配買い取り」は商品の持ち込みなどの手間がなく手軽であり、「処分したいが廃棄するのはもったいない」商品の処分や査定には便利な取引方法です。ただ一方で、思い入れの強いものや、自分が売りたい価格が決まっているものには不向きと思われます。
2.一見高額で買い取られると思わせる表示があっても条件を細かく確認しましょう
一見魅力的な買い取り価格が表示されていたとしても、即断せずに規約などを確認する、他の事業者のウェブサイト等にも目を通すなどして、取引の条件をよく確認するようにしましょう。査定価格に納得がいかなかった際の返送料については、特に事前に確認しておく必要があります。
3.送付する商品の記録を作っておきましょう
直接対面での商品の確認がありませんので、送付する商品はリストを作る、商品の状態を確認できるように写真を撮るなどして、できるだけ詳細に記録しておきましょう。
4.トラブルにあった際には消費生活センターに相談しましょう
消費者ホットライン「188(いやや!)」
お住まいの地域の市区町村や都道府県の消費生活センター等をご案内する全国共通の3桁の電話番号です。
≪参考≫
「宅配買い取り」の利用前にチェックすること □ 事業者の連絡先(所在地、電話番号、メールアドレスなど)を確認したか □ 品物が査定対象になるのか、どんな条件が買い取り価格を左右するか(発行・発売からの年月、品物のキズや汚れなど) □ 査定を依頼する際の送料は誰が負担するのか、手数料などは発生するか □ 査定額に納得できないときはキャンセルすることは可能か □ 複数の品物のうち一部分のみをキャンセルすることは可能か □ キャンセルの場合の送料は誰が負担するのか □ 返送時に品物の紛失や汚損が起こった場合の賠償基準 □ 品物が買い取り対象外であった場合どう取扱うか |
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